いばらきブロードバンドネットワークが20時間にわたり、インターネットに接続できず
9月3日夜から4日午後にかけて、茨城県が運用している大容量情報通信ネットワーク「いばらきブロードバンドネットワーク」(IBBN)が、インターネットと接続できなくなる障害が発生しました。 この影響で、茨城県や県警、教育委員会など県関連施設や県内市町村のホームページが閲覧できなくなりました。
IBBNは県や市町村の行政サービスの利便性向上や県内企業の産業利用などを目的に、2003年に、県が約13億円を投じて整備した基幹通信網です。毎年のランニングコストも5億円に上る事業で、約2年間の運用実績の中で初めてのネット接続障害となりました。
9月5日現在、障害の原因の詳細は不明ですが、IBBNとインターネットが結ばれている日立市内の交換機器のトラブルとみられています。IBBNはプロバイダー会社(IIJ)と日立市内で接続され、NTTコミュニケーションズ(NTTコム)の専用回線で、東京・大手町のIXに接続されています。日立市内のNTTコム中継局の交換機部品を交換したところ、復旧しました。
障害が発生したのが土日だったため、大きな混乱は起こりませんでしたが、20時間という長時間にわたって復旧できなかったことには、管理面での責任が問われます。また、IBBN自体は3つのリングを組み合わせた複数のバックアップ体制をとっていますが、インターネットへの出入り口が1カ所であったことなどシステム状も問題があったと考えられます。
9月5日、井手よしひろ県議の申し入れに対して県情報政策課は、「原因究明をしっかりと行い対応策を明確にしたい。特に、IBBNと東京のIXを結ぶ専用線を二重化するなど抜本的なバックアップ体制整備も検討する」と答えました。