日立の名所の一つ、かみね動物園に行ってきました。
入り口の近くには、インド象のミネコとスズコがお出迎えしてくれます。サービス精神旺盛なミネコは、炎天下、観に来てくれたお客様に鼻シャワー(?)のプレゼントです。手荒い歓迎に少し閉口しました。
ローランドゴリラのダイスケは、走ったり木に登ったりとなかなかサービス熱心でした。前面に網が張ってあるのですが、その穴から望遠で撮影しました。
かみね動物園は、『かみね公園』の主要施設の一つです。この地は、公式ホームページの沿革によると、その昔「てんとう山」と呼ばれ、天道様すなわち太陽崇拝信仰の対象として、雨乞いやお天気祭りなどが行われてそうです。自然に恵まれた眺めの美しい場所でしたが、戦時中には燃料や防空壕用材として樹木が伐採されてしまいました。
昭和23年、この地の景観に着目した日立市は、憩いの場を求める市民の要望に沿って、市民公園として公園施設の整備に着手。昭和28年6月、市民による神峰公園整備促進会(会員700名)が結成され、ボランティアによる公園整備が進められました。昭和31年4月、都市公園法が公布され、神峰公園も適用を受けることになり、動物園、遊園地、野球場等の整備計画が進められました。この年、公園中腹にニホンザル、ヤクシカ、ニッポンツキノワグマが展示されました。翌32年6月5日、インドクジャクを加えた4種7点の動物を展示する「神峰動物園」として開園いたしました(昭和46年に「かみね」に変更)。当時の動物園の面積は19,800㎡、入園料は無料でした。
昭和33年に、(社)日本動物園水族館協会に加盟。この年に、シャワーを掛けてくれたインドゾウのミネコが入園。有料施設となりました。その後、トラ、ライオン、シマウマ等、年々動物の数を増やし、昭和44年に拡張工事が完成し北園開園。キリン、サイ、カバ等大型哺乳類が充実した動物園となりました。
現在は、約100種580点を展示し、海の眺めと桜が楽しめる動物園として親しまれています。
しかし、かみね動物園の入園者は、昭和45年の約45万人をピークとして、年々減少し平成15年度実績では、年間約27万人となっています。動物園の展示方法が、個体の展示から習性をいかした展示へ、さらに進んで、生息環境を含めて展示するという環境一体型展示へと進化するなど、動物園の在り方が大きく変化する中で、かみね動物園の見直しも急務となっています。
例えば、かみね動物園では、昨年末にゾウやゴリラ、チンパンジー、キリンを繁殖させる動物繁殖宣言をしました。昨年10月23日には、テレビ朝日でかみね動物園のローランドゴリラが紹介されました。市民と一体になってのかみね動物公園構想を実現させていきたいと思います。
参考:かみね動物園のHP