茨城県議選・公選法違反:買収の疑い、自民県連副会長逮捕へ
毎日新聞(2007/1/11日・東京夕刊)
昨年12月の茨城県議選で、有権者に現金を渡して票の取りまとめなどを依頼した疑いが強まったとして、県警捜査2課と土浦署は11日にも、土浦市選挙区(定数3)から立候補し落選した自民党県連副会長の松浦英一前県議(75)を公選法違反(買収)の疑いで事情聴取する。容疑が固まり次第、逮捕する方針。
調べでは、松浦英一前県議は昨年11~12月、土浦市内の有権者数人に投票と票の取りまとめを依頼し、報酬として現金計約数十万円を渡した疑いが持たれている。
松浦前県議は同市議を経て78年に県議に初当選。連続7期務めたが、今回の選挙では民主党の若手新人候補らが当選、約1300票差で次点となり落選した。
県警は昨年12月、有権者4人に現金計約20万円を渡したとして、松浦前県議の後援会幹部、古渡広被告(73)を同容疑で逮捕。水戸地検土浦支部が1月5日に同罪で起訴している。

この前県議は、連続当選7回を数えるベテラン議員。父の代から続く固い組織票に支えられてきました。しかし、近年は後援会の高齢化などにより、得票数が減少傾向にあり、先の県議選では陣営内の危機感が高まっていました。
有権者の一票を金で買おうとする行為は、政治家にとってもっとも恥ずべき行為です。「有権者を買収するような候補は、絶対に当選できない」このような環境を、早く茨城に作りたいと決意を新たにしました。

落選の自民県連副会長逮捕=県議選で買収容疑-茨城県警
時事通信(2007/01/12-17:55)
昨年12月10日投開票の茨城県議選で、有権者に現金を渡し、票の取りまとめを依頼したとして、県警捜査2課などは12日、公選法違反(買収)の疑いで、土浦市選挙区(定数3)に立候補し、落選した自民党県連副会長の前県議松浦英一容疑者(75)=土浦市中高津=を逮捕した。容疑を認めているという。
調べによると、松浦容疑者は後援会幹部の古渡広被告(73)=同法違反の罪で起訴=と共謀。昨年11月上旬ごろ、有権者4人に同容疑者への投票の取りまとめなどを依頼し、報酬としてそれぞれ数万円を渡した疑い。。

松浦前県議に有罪 公選法違反「選挙に現金まん延」
地裁土浦支部判決
茨城新聞(2007/04/06)
昨年12月の県議選で、側近の元運動員=有罪確定=と共謀し土浦市区の有権者に現金を渡したとして、公選法違反(買収など)の罪に問われた前県議の松浦英一被告(75)=同市中高津一丁目=の判決公判が4月5日、水戸地裁土浦支部であり、伊藤茂夫裁判官は「選挙制度を著しく害した。その動機に酌量の余地はない」として懲役1年6月、執行猶予5年(求刑懲役1年6月)の有罪判決を言い渡した。
判決理由で伊藤裁判官は、「側近から選挙情勢を聞き八期連続当選に不安を抱き、当選するには買収工作が必要と進言され賛同、現金買収を実行した」と指摘。「公明かつ適正に実施されるべき選挙に現金をまん延させ、民主政治の健全な発達を妨げた責任は重い」と述べた。
その上で「素直に犯行を認め反省している。政界からは引退し、今後一切選挙運動をしないとしている」と執行猶予の理由を述べた。
判決によると、松浦被告は2006年12月10日施行の県議選で、当選を得るため側近の元運動員と土浦市内の後援会事務所で共謀、立候補届け出のない同年11月上旬ごろ、同選挙区内の有権者四人に対し、自分への投票と票の取りまとめを行う報酬として現金計19万4000円を渡し、立候補届け出前の選挙運動をした。
松浦容疑者が逮捕された事実を確認しましたので、改めて実名に戻しました。
昨日、松浦容疑者は、警察の任意の取り調べに応じなかったため、12日の逮捕となった模様です。
ozzy様
ご指摘ありがとうございました。
全文に私の責任が発生していることについては、強く認識しており、その意味で伏字とさせていただきました。これは、安易に責任を回避するためではなく、検索エンジンなどから実名がヒットされる可能性を低くしたいとの理由です。
「「かなり金を使ったとの噂」と”噂”を流布する事の方が注意が必要な部分だと思います」とのご指摘については、名誉毀損の要件にも触れる可能性もありますので、削除いたしました。
選挙区や年齢その他の情報で簡単に個人特定できるので伏せ字は意味がありません。
また、新聞記事に手を加えると引用ではなく、記事を読んでの井手氏の解釈となり、全文に井手氏の責任が発生します。
氏名の明示よりも「かなり金を使ったとの噂」と”噂”を流布する事の方が注意が必要な部分だと思います。