今年(2007年)8月から、駐車違反取り締まりを民間委託する「駐車監視員制度」が、日立署とつくば中央署管内でスタートすることになりました。
茨城県警は6月2日、駐車監視員活動の重点地域や時間帯を定めたガイドラインを発表し、ホームページでも掲載しました。県内では昨年6月の道交法改正とともに水戸、土浦署で導入され、放置車両が減るなど効果が挙がっています。
日立、つくば中央署の導入は、過去の実績や取り締まり要望の多さから決定されました。県警交通指導課によると、昨年6月から今年5月までの1年間で、県内の放置違反の標章取り付け件数は約9800件。うち、水戸署、土浦署、日立署、つくば中央署の4署が約8400件、全体の85.5%を占めています。
ガイドラインで定められた重点地域を駐車監視員は巡回し、放置車両の確認などを行うことになっています。日立署は、JR日立駅周辺、常陸多賀駅周辺、大甕駅周辺の3カ所を重点地域に決めました。(図を参照して下さい)
民間委託導入から1年を経過し、県警が一定路線(約2キロ区間)の瞬間路上台数を調べたところ、水戸署管内で47.5台から8.5台に、土浦署で41台から11.5台に減りました。今回導入が決まった二警察署とも一定の効果がでるものと期待されています。
参考:駐車違反取り締まりに関する制度について(茨城県警のHPより)
駐車監視員 来月から日立・つくば中央署 迷惑解消図る
茨城新聞(2007/07/04)
駅周辺重点取り締まり
民間に駐車違反取り締まりを委託する「駐車監視員制度」が8月1日から日立、つくば中央両署で導入されるのを受けて県警は、両署管内の駐車違反取り締まりの重点地域を発表した。日立署管内の最重点地域はJR日立駅周辺、つくば中央署はTXつくば駅周辺で、中心市街地など交通量の多い場所で駐車監視員が二人一組で放置車両を取り締まる。県内の監視員制度は水戸、土浦両署で昨年六月からスタートし、いずれも違法車両の解消などに一定の効果を挙げている。県警は「市民の理解を得て、迷惑駐車の排除や快適な道路環境づくりを推進していきたい」としている。
交通指導課によると、昨年5月から1年間に日立、つくば中央両署に寄せられた違法駐車などの苦情件数はそれぞれ239件、365件。苦情を受けた約半数が今回指定された重点地域に集中しているという。住民からの苦情や取り締まりの要望を踏まえて導入に踏み切った格好だ。
日立署管内の重点地域は、日立駅周辺をはじめ、同市千石町から多賀町にかけてのJR常陸多賀駅周辺と大みか町のJR大甕駅周辺地域。最重点路線には若葉町一丁目交差点から助川中入り口交差点にかけての「市民会館通り」と定めた。取り締まりの重点時間帯は午前8時~午後2時。
つくば中央署管内では、同市上野、桜地内のテクノパーク桜や同市並木の並木高を中心とする周辺地域を重点地域に挙げている。最重点路線は上宿交差点~吾妻四丁目西交差点間の「中央通り」。時間帯は午前10時~午後2時。
同制度の導入後、水戸、土浦両署の取り締まり件数は1年間で計5048件。このうち、駐車監視員は全体の7割を占める3622件を取り締まった。また水戸、土浦両市の中心市街地の路上駐車台数(定時調査)も、制度導入前の47.5台、41台から、それぞれ8.5台、11.5台と大幅に減少し、迷惑駐車の大きな抑止力になっている。