高萩市は、現在民間事業者に委託して処分している家庭の可燃ごみについて、今年(2007年)10月より、日立市の焼却施設で処分を行うことになりました。受け入れ期間は、高萩市で新しいごみ処理施設の整備が完了する2010年3月末までとしています。日立市と高萩市は、9月に基本協定を締結する予定です。
7月17日に開かれた日立市議会文教委員協議会で、5月に高萩市から協力依頼があった可燃ごみの受け入れについて協議し、(1)高萩市の新ごみ処理施設整備で国の交付金を受けることが決定したこと、(2)高萩市が本年度予算にごみ処理場関連予算を計上したこと、(3)高萩市がごみ処理場の建設用地を取得したことなどを理由に、2年半にわたり高萩市の家庭可燃ゴミを、日立市の施設で処理することを了承しました。
受入条件は、(1)家庭系可燃ごみのみを受け入れる。(2)受入量は、両市合わせた一日当たりの焼却量は焼却能力の200トン以下とする。(3)定期的に破袋調査及び組成調査等を行う。(4)ごみ処理委託料は、トン当たり23,940円とする。などとなっています。
高萩市の家庭系可燃ごみ処理は、ダイオキシン排出規制で2002年11月に焼却施設の稼働を停止しました。緊急措置として日立市が4年間にわたり処理を請け負ってきましたが、ごみ処理施設の整備計画が進まないことから、昨年11月に受け入れを中止していました。高萩市は昨年12月から県外の民間業者に処理を委託していました。
現在、高萩市は民間業者にトン当たり25,000円で処分を委託しています。この業者は、値下げの可能性もあると高萩市に伝えていましたが、処理の安全性や安定性を考慮し、高萩市は日立市への委託に戻す結論を出しました。
ゴミの処理は、上下水道や消防と同じように、地方自治体が本来担わなくてはならない基本的な事務事業です(自治事務)。その最低限の責任を果たすために、高萩市は新たなゴミ処理施設を、地域住民の理解と協力を得て早急に稼働させる必要があります。