11月13日、井手よしひろ県議はつくば市北条を訪れ、地元商工会と筑波大学生などによる北条地区の町おこしの現場を調査しました。
去る10月21日、つくば市商工会の手により、北条商店街の中心部にある「大塚屋店蔵」(屋号・岩崎屋)を活用した交流拠点施設「北条ふれあい館・岩崎屋」が開設されました。
当日は、北条商店会や地元住民、筑波大学生が一体となり、「北条市(ほうじょういち)ふたたび!」をテーマに露天市が催されるなど、賑やかなオープニングとなりました。
北条地区は、古くは奈良時代の行政庁である「平沢官衙」が置かれるなど、地域の拠点として栄えてきました。江戸から明治・大正期には物流の中心として大きく繁栄しましたが、土浦、下妻市など周辺都市の吸引力の高まりとともに、商店街もさびれ始めました。市街の中心通りもバイパスが通り、交通量も激減しました。1985年にはつくば科学万博が開催され、筑波研究学園都市の中心部に大型店が進出すると、購買客の流出はさらに高まり、空き店舗も増へシャッター通りとなっています。
このため、2004年度には北条郷ワーキンググループを立ち上げられ、市の産業戦略ワーキンググループに参加するなど活動を強化。筑波大学の安藤邦広教授らの協力も得て活性化に向けた取り組みを行ってきました。つくばエクスプレスの開業などで筑波山への観光客も増えるなど、活性化に向けた機運が高まり、県の新たな助成制度などを活用して、新たな交流拠点を整備しました。
「北条ふれあい館」として新たなスタートを切った岩崎屋は、明治初期の建築です。当時の在郷商人の繁盛をうかがわせる土蔵造りの店舗。県のがんばる商店街支援事業「元気な商店街創出事業」から450万円、市のつくばスタイル支援事業から200万円の補助を受け、市商工会が実施母体となって取り組みました。創出事業では店の店頭スペースや2階部分、厨房(ちゅうぼう)などを改修しました。1階は、町のお店案内と土日には筑波大学生によって喫茶店(CAFE岩崎屋)が運営されています。2階は、一部が吹き抜けになり、ギャラリースペース(百日草ギャラリー)に生まれ変わりました。
地元商店街と大学生、そして住民との連係による新たな街おこしに期待が高まっています。
参考:「北条ふれあい館・岩崎屋」のホームページ