10月29日、平成22年第4回定例県議会の議案書が送付されてきました。それによると、来年4月からの県内5カ所の県生涯学習センターの指定管理者の内、県北、県南、県西の3つが民間のNPO法人に委任されることになりました。
茨城県の生涯学習センターは、平成17年度から指定管理者による運営に変更されました。平成17年8月に新たにオープンした県北を除く、4施設は県教育財団が指定管理者を受任しました。
県北は、「県北生涯学習センターの指定管理者候補にNPO法人が決定」(2006年2月22日付け)で、その詳細を掲載したように、日立市に本部を置くNPO法人「インパクト」が指定管理者となりました。
この民間NPO法人による指定管理は、平成20年度の包括外部監査によって、「端的に結論付ければ、当センター(県北生涯学習センター)は様々な企画、工夫によりそのパフォーマンスを高めているように見えた。つまり経営者感覚的なダイナミズムを感じることができた。(中略)つまり民間企業の経営者が日々培われた経営知識やノウハウを当センター事業にも取り入れ成果を創出していることがわかる」と高い評価を受けました。さらに、外部監査では、県北生涯学習センターのボランティア活用による経済効果にも論及し、年間360万円もの人件費策円効果があると試算しました。
一方、県教育財団については、今年9月の県議会県出資団体等調査特別委員会の報告書で、「県派遣職員を早期に必要最小限に削減し、指定管理業務は積極的に民間団体の参入促進を図るべき」と指摘されました。全職員137人のうち県からの派遣職員は103人を占め、指定管理業務に81人が従事しているなど、指定管理者制度の本分が活かされていないとの批判に曝されていました。
こうした背景のもと、県北は引き続きNPO法人「インパクト」が、県南は「ひと・まちねっとわーく」が、県西は「日本スポーツ振興協会」が、指定管理者として内定しました。「ひと・まちねっと」は文部科学省の事業を受託した実績(平成21年度文科省委託事業「NPOを核とした生涯学習活性化事業」)があり、「日本スポーツ振興協会」は「茨城県立スポーツセンター(水戸市東町運動公園)」の指定管理者も受任しています。
水戸、鹿行の2施設は引き続き、県教育財団が引き続き指定管理者となります。
(写真は県北生涯学習センターとその開所式の模様)
センター名称 | 所在地 | 指定管理者<案> |
水戸生涯学習センター | 水戸市 | 茨城県教育財団 |
県北生涯学習センター | 日立市 | NPO法人インパクト |
県南生涯学習センター | 土浦市 | NPO法人ひと・まちねっとわーく |
県西生涯学習センター | 筑西市 | NPO法人日本スポーツ振興協会 |
鹿行生涯学習センター | 行方市 | 茨城県教育財団 |