福島原発事故による放射能に汚染されたコメの流通を防ぐために、農水省は2段階方式で検査を進める方針を固めました。
農水省では、すでに土壌の放射線量が5000ベクレルを超える地域でのコメの作付けを禁止しています。
その上で、収穫前1週間から10日間で予備検査を行います。予備検査は、土壌の放射性セシウム濃度が1キロあたり1000ベクレルを超え、空間放射線量が毎時0.1マイクロシーベルトを超える地域で実施するとしています。1キロ分を玄米の状態にしてセシウムの含有量を調査します。
1キロあたり200ベクレルを超えるコメが検出れた場所では、市町村毎に収穫後の本検査を行います。本検査の結果が出るまで、農家には出荷しないよう求めます。
本検査の結果、1キロあたり500ベクレルを超えるコメが出た場合は、その市町村のコメの全量を出荷停止とします。一度検出されれば、今年の収穫分の出荷は認めない方針です。
(2011/8/4更新)
8月4日茨城県は、市町村や農業団体の担当者、集荷業者ら350人を県庁に集めて、コメの放射性物質検査の説明会を開催しました。 コメの放射線量検査は、3日農林水産省が公表した方法に基づき、収穫前の予備検査と収穫後の本検査の2段階で行います。予備検査は空間線量が0.1マイクロシーベルト/時を超える13市町村(北茨城市、高萩市、日立市、常陸太田市、東海村、ひたちなか市、鉾田市、牛久市、守谷市、取手市、大子町、茨城町、美浦村。1市町村で3カ所、合計39カ所)で行います。本検査は、全市町村を対象に、旧市町村(農林業センサスにおける市町村)394カ所で行うことにしました。また、予備検査や本検査で200ベクレル/kgを超えた市町村では、概ね15haに1点の重点地域調査を行うことにしました。
採取した検体は、国指定の日本食品分析センター多摩研究所(東京都多摩市)で分析され、1~2日で結果が判明します。
本検査の結果が判明するまで、県は農家に出荷自粛を要請し、安全性が確認された市町村から順次、出荷していきます。
基準値(500ベクレル/kg)未満の場合は出荷し、超えた場合は旧市町村毎に出荷制限され、国によって廃棄処分されます。