9月17日の県議会代表質問で、公明党の高崎進県議の質問に答えて、橋本知事が公表を急いでいた「東日本大震災の津波浸水実績」が、9月30日取りまとめられました。
これによると、浸水面積は全体で25.4平方キロに上りました。10市町村の面積合計の約1.8%に達しています。
茨城県では、2007年度に津波による浸水被害のファザードマップを公開しました。茨城沿岸が過去最大の津波被害を受けたとされる延宝房総沖地震(1677年)の規模を想定したものです。この浸水想定は約9.4平方キロメートルで、東日本大震災の浸水実績(河川、砂丘部を除いた浸水実績面積は約17.6平方キロメートル)は、その約1.8倍の面積となりました。
9月30日に県の河川課のホームページに公開された津波浸水実績図は、専門機関が調査した結果を各市町村が確認し、浸水範囲を特定しました。沿岸部の地図を24地区に分割し、それぞれ浸水範囲を青色で示し、10地点の津波の高さ(浸水高)を表示しています。公表された資料はPDF形式で公開されています。
なお、井手よしひろ県議は、この浸水実績図を「いばらきデジタルマップ」や「グーグルマップ」などに掲載し、広く県民が便利に使えるよう、担当課に要望しました。
ファザードマップと浸水実績を比較すると、河川や用水路を逆流して津波が内陸部に広がってケースが目立っています。
県では、この浸水実績をもとに、政府の中央防災会議専門調査会が6月の中間報告で、被害想定をする地震や津波の規模を1000年に1度の最大クラスまで広げることを盛り込んだことを考慮して、津波ファザードマップの全面的な見直しを行います。新たに設ける委員会で、古文書の分析や地層の津波堆積物調査結果、最新の科学研究を踏まえ、最大クラスの津波を検討すると、先の代表質問で橋本知事は回答しました。
【浸水実績図】(PDFファイル)
ご覧になりたい市町村名をクリックして下さい。
01)北茨城市1/2 | 02)北茨城市2/2 | 03)高萩市 | 04)日立市1/4 |
05)日立市2/4 | 06)日立市3/4 | 07)日立市4/4 | 08)東海村 |
09)ひたちなか市1/2 | 10)ひたちなか市2/2 | 11)水戸市 | 12)大洗町1/2 |
13)大洗町2/2 | 14)鉾田市1/3 | 15)鉾田市2/3 | 16)鉾田市3/3 |
17)鹿嶋市1/3 | 18)鹿嶋市2/3 | 19)鹿嶋市3/3 | 20)神栖市1/5 |
21)神栖市2/5 | 22)神栖市3/5 | 23)神栖市4/5 | 24)神栖市5/5 |
【図面位置図】
参考:茨城県の東日本大震災津波浸水実績(PDF版)