1月21日、公明党地域包括ケアシステム推進本部の輿水恵一衆議院議員と井手よしひろ県議ら公明党県議団は、県内で「シルバーリハビリ体操」の普及を推進している県立健康プラザ(水戸市)で行われていたシルバーリハビリ体操指導士講習会を訪ね、考案者である大田仁史健康プラザ管理者から事業の概要や成果について聴きとり調査を行いました。
茨城県では、「シルバーリハビリ体操」などの普及を通じて地域の介護予防を推進するボランティアの指導者として、独自の認定資格である「シルバーリハビリ体操指導士」の養成を行っています。シルバーリハビリ体操指導士は、大田先生が中心となって作成した研修プログラムの修了者を認定するもので、主として60歳以上の一般県民を養成の対象としています。養成された指導士は、市町村事業や地域の公民館、老人クラブ等で介護予防のための活動をしています。
「大きく髪をかき上げる感じでーっ!」
行われていた2級養成の講座に飛び入りした輿水議員らは、講師の動きに合わせ、受講者が肩を回したり、下半身をひねったり汗を流しました。講師も受講者もに原則60歳以上の高齢者です。講習会は元気な声が飛び交い、笑顔が絶えません。
この体操は関節や筋肉の動きを意識するもので、日常生活を送る上での動作の訓練にもなります。県の介護予防策の中心的役割を担い、2005年度のスタート以来、輩出した指導士は6000人に迫っています。2012年度に県内で開いた教室は約2万8000回、参加者は延べ45万人を超えています。
成果も科学的に実証されています。体操を考案した大田先生は「指導士が多い市町村では、軽度の要介護者が少ないことが分かった」と説明しています。「住民が住民を育てるシステムがなければ、これからの超高齢社会と向き合えない」とも指摘しました。
昨年10月には、「茨城県シルバーリハビリ体操指導士10周年記念フォーラム」が盛大に開催されました。このフォーラムには2000人以上の方々が参加し、元気に体操の実演が行われた。その姿は、まさに壮観でした。
茨城県では、高齢化率が24.8%で、4人に1人が高齢者となっています。今後、地域社会が活力を維持していくには、高齢者自身が元気であることが非常に大切であり、このシルバーリハビリ体操やヘルスロードなどの健康づくりや生きがいづくりのための取組みが大変重要となってきています。
シルバーリハビリ体操がさらに広まり、高齢社会を支える柱の一つとして大きく発展していくことが期待されています。