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茨城県内の洪水被害、床上浸水1063件

管理者 2019年10月16日


 那珂川や久慈川などが氾濫した台風19号による被害で、茨城県災害対策本部は10月15日午後3時現在で、常陸大宮や常陸太田など県内13市町で床上浸水計1063棟、筑西、神栖など17市町で床下浸水計313棟に上ると発表しました。那珂川沿岸の広い範囲で浸水した水戸市のほか、大洗町や城里町などの浸水被害は調査中で、全容はなお明らかになっていません。人的被害は12日に強風で転倒し重傷だった桜川市の男性が死亡し、県内の死者は2人、行方不明1人、負傷14人となりました。
 県が県建設業協会と協力して小型無人機ドローンを使い、県内河川を調査した結果、堤防決壊は5河川計12カ所と分かりました。那珂川が3カ所(常陸大宮市野口・下伊勢畑、那珂市下江戸)、久慈川が4カ所(常陸大宮市富岡・塩原・下町・小貫)。藤井川2カ所(水戸市藤井町・成沢町)、里川2カ所(常陸太田市茅根町・常福地町)、浅川1カ所(常陸太田市松栄町)です。
 このほか、涸沼川(茨城町)、桜川(つくば市)、西仁連川(古河市)など計29カ所で越水(河川が増水して堤防を乗り越えること)が起きました。


水戸市飯富の洪水現場
台風19号による洪水被害/河川防災のあり方、徹底検証を
 濁流が街をのみ込み、日常を一気に流し去っていく自然の容赦ない猛威に、言葉を失うほかありません。
 台風19号の特徴は、非常に広い範囲にわたって被害を及ぼしていることです。気象庁が最大級の警戒を呼び掛ける「大雨特別警報」は13都県に発令され、一つの災害としては過去最大規模となりました。実際、年間降水量の3割から4割に相当する雨量を1日で記録した地域が相次ぎました。
 各地で甚大な被害が発生する中、とりわけ河川の氾濫による浸水被害が拡大した点を深刻に受け止める必要があります。
 2018年夏に甚大な被害をもたらした西日本豪雨を受けて政府は、2020年度までの3年間で集中的に取り組む「重要インフラ緊急対策」を策定し、堤防の強化や川底の掘削などによる治水機能の向上を進めています。
 そのさなかで、台風19号による被害が発生しました。堤防決壊の原因や被害拡大の経緯はどうだったのか。こうした点を研究すると同時に、これまでの河川防災の取り組みの有効性を検証し、対策強化につなげることが政府には求められます。
 インフラ整備といったハード面の対策に加え、警報・注意報の発令やハザードマップ(災害予測地図)の周知など、住民の迅速な避難行動を促すソフト面の取り組みについても検討すべきです。
 何より重要なのは、国民一人一人の防災意識を高めることです。政府の中央防災会議の有識者会議は、行政主導のハード・ソフト対策には限界があると指摘し、「自らの命は自ら守る意識を持つべき」と訴えています。かつてない激甚な災害とはいえ、想定を超える河川災害にどう備えるか、官民を挙げた取り組みが必要です。


試験湛水中に治水効果を発揮し、首都圏を水害から守った八ッ場ダム
 台風19号による大雨に対し、10月から試験湛水(たんすい)を開始したばかりの八ッ場ダムが、早くも大きな治水効果を発揮しました。試験湛水とは、ダムが完成した後に行う、水を貯めてダムに問題がないかをチェックするための試験です。サーチャージ水位まで貯めてから最低水位まで放流し、ダム本体、放流設備、貯水池周辺等の安全性を検証します。半年~1年程度かかるのが普通ですが、場合によっては数年に及ぶこともあります。試験湛水が終わって安全性が確認された後、管理に移行します。11日午前2時から13日午前5時の間で、長野原観測所では累加347mmの降雨を観測。この試験中にもかかわらず、八ッ場ダムは、総貯留量約7500万m3をため込みました。最大流入量は毎秒約2500m3で、このときもダムに流れ込んだ水の量の約100%を貯留しました。八ッ場ダムのダム湖は15日午前9時現在、518.8mから582.5mまで、水位が一挙に約64m上昇しました。
 八ッ場ダムは今回の流入水貯留で、平常時最高貯水位(常時満水位)にほぼ到達。今後は水位維持の操作に移ります。
 一方、14日午後12時までの72時間雨量について、群馬県西牧野雨量観測所では496mm、栃木県葛生雨量観測所では416mmを観測。この降水により、栗橋水位観測所で最高水位9.61mを観測し、氾濫危険水位(8.9m)を10時間近く超過する大規模な洪水が発生しました。この洪水に対し、利根川において国が管理する4つの調節池(渡良瀬遊水地、菅生調節池、稲戸井調節池、田中調節池)は、過去最大となる計約2億5000万m3(東京ドーム約200杯)の洪水を貯留し、首都圏の洪水被害の拡大防止に貢献しました。
 立命館大学環太平洋文明研究センター教授の高橋学氏は、「八ッ場ダムがなければ利根川流域は危なかった。また、首都圏外郭放水路がうまく機能したことで、埼玉県東部や、東京都江戸川区も被害が軽減された」と語っています。

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井手よしひろです。 茨城県の県政情報、 地元のローカルな話題を 発信しています。 6期24年にわたり 茨城県議会議員を務めました。
一般社団法人地方創生戦略研究所
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master@y-ide.com

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