公明党がかねてから主張してきた県立中央病院への「女性専門外来」設置が、実現することになりました。
県立中央病院は6月29日、7月14日から更年期障害など女性特有の疾患を、女性医師が診療する「女性心身外来」を開設することを公表しました。
【女性心身外来】
設置病院:茨城県立中央病院(友部町)
内容:女性の心と身体(月経困難、月経不順、婦人科疾患)の診療を行う
診療体制:女性の産婦人科医師が担当
診療日時:月1回、原則第2水曜日、午後2時から4時まで
完全予約制:1日あたり4人に限定(じっくりと時間を掛け診断、治療を行う)
電話予約可:02596-77-1121
費用(自己負担額):初診2.670円+診察料(保険適用)
<リンク>
“http://www.pref.ibaraki.jp/bukyoku/hoken/cyubyo/index.html”
>茨城県立中央病院
鈴木孝治県議の一般質問(2003/9/10)
2点目は,女性専門外来の設置について伺います。
最近,全国的に急速に女性専門外来,女性専用外来,女性総合外来などという診療科名を設置する病院が,国公立病院などを中心に出始めています。我が国で最初は2年前,2001年5月,鹿児島大学医学部附属病院で女性専用外来科として開設,次いで同年9月に千葉県立東金病院で都道府県立病院として初めてスタート。ことし6月の栃木県の調査では,全国にわずかこの2年間ほどの間に設置された病院の数は39。設置に向けて検討中が12。その後も急激に増加している模様です。本県でも,土浦市にある国立霞ヶ浦病院でことし4月,女性総合診療外来などの名称で始まりました。 それらの特徴の一つは,疾患を問わずに女性医師が担当し,初診時には30分をかけることが挙げられます。オープン前から予約が殺到し,オープン時には2,3カ月待ちという状態でありました。(中略)
県は,全国的な女性専門外来科設置の取り組みについて,どのように認識,評価しているのか。そして,この女性専門外来科設置の必要性についても,アンケート調査等をして掌握すべきであり,その結果をもとに,必要性が高ければ,設置に向けての検討協議を進めていくべきと存じますが,保健福祉部長の御所見を伺います。
山本保健福祉部長の答弁
女性専門外来の設置についてでございます。
近年,男女の性別の違いを考慮した医療が必要であるという考え方に基づき,女性のプライバシーに配慮しながら,女性の医師が女性の患者を総合的に診療する医療ニーズが高まってきたことから,国公立や公的医療機関を中心として,女性専門外来を設ける動きが全国的に進み,本県でも,本年4月に国立霞ケ浦病院において女性専門外来が設置されたところであります。
女性専門外来の設置につきましては,私としても,女性特有の疾患等について,より的確かつ総合的に診断,治療できる点や,患者さんのプライバシーを尊重する観点から,大いに評価したいと考えております。
女性専門外来の設置に当たりましては,内科・産婦人科等について専門的知見を有する女性医師の確保が必須となります。平成12年で見ますと,本県で診療に従事している医師の総数約4,000人のうち,女性医師は600人弱となっていますが,そのうち,内科・産婦人科等で総合的な診察が期待できるキャリア10年以上の女性医師となると130人程度と推計され,現時点ではその確保がなかなか難しい状況にあります。
しかしながら,近年,女性医師がふえてきておりますので,今後は,キャリア10年以上の女性医師も着実に増加することが見込まれます。
こうしたことから,県としましては,県内の病院における女性患者のニーズ等について調査し,県立中央病院における設置を検討するとともに,県医師会等関係団体の協力を得ながら,各医療機関における女性専門外来の設置について働きかけてまいりたいと考えております。