番組への疑問・トラックバックの説明は不適切!?
NHKの特報首都圏(1月21日19:30~)で、「ブログ」ブームでネットが変わるという番組を放送しました。
〝ブログ〟ブームでネットが変わるさて、その報道の内容で気になることがありました。
NHK首都圏放送センターのHPより
今、手早く簡単に作成できる〝ブログ〟と呼ばれるホームページが人気を集め、有名スポーツ選手、ミュージシャン、一般市民まで自分のブログを持つ人は、2百万人に上ると言われている。その上、『トラックバック』という機能を使えば自分と他人のページを相互に強制的につなげることができ、ボランティアの募集や広告宣伝など様々な用途に活用する人たちも出始めている。番組では、インターネットの世界を大きく変えようとしている〝ブログ〟をめぐる最新の動きを追う。
番組では「中越元気村~現地発ブログ~」が紹介されていました。このグループは、まじめに素晴らしい活動を継続されているグループです。雪下ろしのボランティアを募る際に、「トラックバックにより、たくさんのブログが協力する体制をつくった」との報道内容がありました。更に、ボランティアに参加した人が、数カ所のブログを経由して「中越元気村~現地発ブログ~」に行き着いたことを、地図を掲げて紹介していました。静岡県や山形県から発信されているブログをリンクしながら元気村のブログに行き着くことに、何の不思議もありませんし、そのような報道姿勢をすること自体がブログへの認識不足です。

「中越元気村~現地発ブログ~」を一見させていただきましたが、「トラックバック」を勧めるような表現は一つも見あたりません。
テレビ画面をキャプチャーするいとまがありませんでしたが、左の図のようなフリップを使って、トラックバックの仕組みを説明していました。NHKの番組制作者は、ブログのトラックバックの仕組みを理解されていないのではないでしょうか。メールの転送、いわゆるチェーンメールとトッラクバックを混同しているのではないかと疑いたくなるような内容でした。
また、後半の話題は、宣伝・広告分野でのトッラクバックの活用を取り上げていました。
「一つの素材を複数のブログが取り上げ、トラックバックし合うことで、宣伝効果を高める」との内容でした。
紹介されたのは、有限会社スタイルビズ。映画の宣伝で、複数のブログ作成者(主に主婦)が集まり、その宣伝のために話し合いを行っている場面が放送されました。「映画をほめる感想だけではなく、批判する役割の人も決めたり、映画は見ていないけれど出演している女優に興味があるので見てみたいという意見を書く人など、役割分担を決める。それを、トラックバック機能で自然にブログ同士が繋がったように装う」と、いうものでした。
これは、まさにやらせのブログの勧めであり、ブログによる世論操作の内幕を披露したようなものです。
こうしたブログ使い方は、むしろ批判されるべきではないかと思うのですが。皆さまのご意見をお聞かせ下さい。
1月22日になって、スタイルビズの代表者である青山直美さん(ネット上の名前は「村山らむね」さん )が、自らが運営するブログ「ワーキングマザースタイル」に「番組について」との記事をアップされました。なお、村山らむねさんの別サイト「有限会社の設立 奮闘記 by 村山らむね」にも同様の記述があります。少し長くなりますが、引用させて頂きます。
番組について(ワーキングマザースタイル2005/1/22)このように、青山さんは、映画の宣伝に対価としての金銭の支払いが無かったことを明らかにされています。報酬を得て感想などを書くときは、「広告」などと表示したいとの姿勢を示しました。これは、とても大事なことで、ブログの価値を高めるためにも、こうしたガイドラインが自主的に作成され、守られていく必要があります。
ただ番組中、映画の感想を対価を得て書いているという取り上げられ方をされていましたが、映画「シルヴィア」については、金銭としての報酬はいただいておりません。誤解された方々に対しては、深くおわびします。
わたしたちは純粋に、「映画の紹介をしてください」という、映画会社からお願いに対して、「レビュアーとして評価されている」という喜びを対価に、今回は感想を書いたり、クチコミをさせていただきました。ですから、かなり素直な感想が、上がってきていると自負します。
今までこのサイト上で、アフィリエイト以外で、企業から直接の報酬を得たことはありません。ただし、今後は、企業から報酬を得て、感想やレビューを書くことがないとも限りません。その際は、みなさんのご意見にもあったように、「広告」など、有償であることをわかるような透明性を確保したいと思います。
今回のNHKの番組は、ブログの宣伝や広告に対する効果を過大に報道しすぎたことに失敗があったようです。多分、青山さんの記事に触れていなくれば、視聴者は、この映画の宣伝で何十万円も儲けたような錯覚を抱いたでしょう。(私もその一人でした)
日本においてブログは、まだ歩き出したばかりの赤ちゃんの存在です。マスコミは、その成長をもう少し慎重に見守ってくれた方がよいようです。


井手さん、オカサカです。放送局の名前が名前なので、時流に乗りすぎて問題の核心に霞がかかっている気がしますので、整理を…。(もちろん井手さん自身は核心を突いているわけですが)
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1)今流行のNHK批判
2)一般的なマスコミ批判
3)ブログ機能への理解(解釈)の問題
という感じでしょうか?
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ちょっと整理してこちらもエントリしてココにTBしてみます。