5月1日北茨城市大津港に、国選択無形民俗文化財「御船祭」(おふねまつり)で使う祭事船(御座船)や漁業の歴史、名産のアンコウなどを紹介する北茨城市漁業歴史資料館「よう・そろー」がオープンしました。
漁業歴史資料館は、漁業と観光を結び付けた「ブルーツーリズム」の拠点施設として、北茨城市が約4億4700万円をかけて建設しました。約7500平方メートルの県有地を無償で借用し、2階建てで延べ床面積約1200平方メートルの展示棟や、平屋で約300平方メートルの体験研修棟が作られました。コールタールの黒塗りで板張りの漁港倉庫(番屋)をイメージしています。
展示棟には、地元に江戸時代から伝わる「常陸大津の御船祭」で使う祭事船や漁具、市の魚アンコウの調理法のつるし切り模型などが展示されています。催事船は、実際に御船祭で使用する船で、移動できる台車の上に固定されています。船の揺れを再現できるよう油圧で動くような仕組みになっています。
隣接して水産加工品や地元農産物を販売する物産館「大津港センター」もオープンしています。水産加工品や地元農産物を販売する12店舗が営業を行っています。また、6月には大津漁協直営の海鮮レストランもオープンすることになっており、新らたな集客施設として期待が高まっています。
井手よしひろ県議も2日、同施設を訪問し現状を視察調査しました。大津港の漁業の歴史に、興味をそそられる展示内容となっています。しかし、市外より多くの観光客を呼ぶための施設としてはインパクトが薄いような気がします。御座船の収納施設としての役割もあり、北茨城の歴史と文化を伝える機能を重視するならば、入場料を無料化した方がよいと思います。
問い合わせ先:0293-46-8600
開館時間:午前9時~午後5時
定休日:原則毎週水曜日
入館料:一般300円、児童・生徒・学生100円、65歳以上200円
体験研修棟は別料金
御座船の移動は、船下に木枠を次々に敷いて人力で行われます。
海岸に着くと、神輿は水中に入れられ、潮ゴリされたのち帰還します。
国選択無形民俗文化財。県指定無形民俗文化財。