ペットは犬及び猫だけで、2,455万頭と言われ、人にとってパートナーであり、「コンパニオン・アニマル」です。少子高齢社会の進展とともに、その数はますます増加していくと考えられています。
一方で、無責任な飼主による迷惑行為や、地域猫の繁殖、特定(危険)動物の放置、虐待・遺棄も増えている現実があります。
そのために、家庭や学校、地域などあらゆる場で動物を適正に飼養するため、社会全体で目標やルールを決めて取り組む必要があります。また、動物の通信販売によるトラブルや、悪質業者への規制も急がれています。こうした課題解決のために、動物愛護法が2005年に改正されました。
05年の改正の主なポイントは、①動物愛護管理に関する施策を推進するため、国は基本指針を定め、それに基づいて都道府県は、「動物愛護管理推進基本計画」を作成する。②動物取扱業者を登録制とし、悪質業者は営業停止命令等を出せるように。ネット・通信販売業者に対しても、登録を義務付ける。飼主に対して、ペット購入時に習性や飼い方を説明することを義務付けるなど、業の適正化を図る。③危険な特定動物は、個体識別を義務付け届け出る。④動物実験については、科学上の目的を達することができる範囲において、動物の福祉の観点から、「3R」(苦痛を与えない、代替方法を用いる、数を少なくする)の原則を初めて盛り込み、動物実験の基準となる統一ガイドラインの策定を目指しました。適正な飼養・実験に向け、関係者による連絡協議会設立への準備が進んでいます。
さて、この改正のポイントでもある①の都道府県毎の「動物愛護管理推進基本計画」作成が、今年3月を期限に進められています。
現在、茨城県では、素案に対するパブリックコメントが、平成19年12月14日(金)から平成20年1月11日(金)の間、受け付けられています。
参考:茨城県動物愛護管理推進基本計画のパブリックコメント
新たな茨城県動物愛護管理推進基本計画では、平成29年度までの10年間の動物愛護推進目標を設定しています。
それによると、犬及びねこの致死処置頭数は「ゼロ」を究極的な目標として位置づけていますが、具体的な目標としては、現状の半減をうたっています。
犬及びねこの引取頭数 | ||
現況 | 平成18年度 | 7,642頭 |
目標 | 平成29年度 | 3,500頭未満 |
また、捕獲された動物の生存機会を増やし、適正に終生飼育されることを目的として、愛護団体との連携を強化し、譲渡頭数を増やすとしています。
収容した動物の譲渡頭数増加 | ||
目標 | 平成29年度 | 500頭以上 |
さらに、基本計画では、動物愛護の拠点施設について、現在の「動物指導センター」(処分施設)と分離して整備することを検討するとしています。
動物愛護施設の整備については、「検討」という段階から「整備を行う」という段階にステップアップした位置づけが望まれると思います。
(写真は、栃木県動物愛護指導センターの譲渡犬コーナー)
県は、狂犬病予防法に基づく業務に加えて旧動物保護管理法(昭和48年制定)並びに同法に基づく条例(昭和54年制定)を所管する機関として、昭和54年、笠間市に全国4番目の動物保護管理施設として動物指導センターを設置しました。
開設当初から、引取り収容した犬及びねこの致死処置を担う管理施設としての役割が大きく、昭和57年からは動物愛護週間にちなんで動物愛護フェスティバルなどの啓発事業を展開するものの、引取り手のない犬やねこを致死処分するための施設としてのイメージが県民に強く定着しています。
この間、平成12年には法律の名称が「愛護」に改正されるなど、従来にも増して動物愛護へのなお一層の取り組みが求められることとなりました。
他府県においては、動物愛護の普及啓発のための展示機能と公園機能を持つ常設の「啓発施設」を動物愛護管理センター等に設置する傾向にあり、これを動物愛護の推進拠点として幼児・児童の遠足コースにも組み込むなど、動物愛護の心を育むための施策を推進しています。
また、全国の動物愛護管理センターの設置状況を見ると、動物の処分施設と啓発愛護施設の機能を併設する都道府県が多い中で、処分施設と啓発施設とを完全に分離して設置し、動物愛謹啓発施設のみに特化した動物愛護センターを設置する県(栃木県、長野県、兵庫県)も見受けられます。
本県には、他県ですでに整備されているような、動物愛護を考え実体験できる「啓発施設」は整備されていません。(中略)
県民誰もがいつでも、家庭動物をはじめとする身近な小動物とのふれあいを通じて、法が示す動物愛護の理念を実体験でき、さらには動物の習憶を理解した正しい飼育方法などが学べる総合的な「動物愛護推進拠点」の整備が望まれるところですが、動物指導センターが担うべき機能など動物愛護管理行政の将来構想とあわせ、既存の動物園などの動物飼育摘誼やアニマルセラピーを必要とする福祉方施設などとの有機的な連携体制の構築などと緒めて、今後十分に「動物愛護推進機能のあり方と連携」について検討を進めていく必要があります。
また、県の動物愛護管理行政組織には、動物愛護を標持する名称がないことから、動物愛護に対する県の取組姿勢が見えにくい状況にあります。
このため、県の組織機構にも動物愛護を位置づけるなど、動物愛護推進体制の整備が必要です。
今日、、目の前で犬がトラックにひかれました。
とても、胸が痛かったです。
私も犬を飼っているので分かります。
私が飛び出せば、助けられる距離だったのに足がすくんで動けませんでした。
ごめんなさい。
首輪してたので、飼い主さんが探していたらと思うと申し訳なくて。
1つの命を守れなくて、自分にむかつきます。
私は最低です。
本当に、ごめんなさい。