ひたちなか市の「湊線」 社長公募に応募者殺到
産経新聞(2008/1/17)
茨城県ひたちなか市が同市内を走るローカル鉄道「湊線」(勝田-阿字ケ浦間、14・3キロ)の第三セクター化に合わせて実施していた新会社の社長公募に、全国から応募者が殺到していることが16日、分かった。同市では募集期間を急遽(きゆうきよ)、延長。今月中に社長を決定する方針だ。
市企画調整課によると、公募締め切り日は今月15日だったが、14、15の両日に応募者が殺到したため、「せっかく応募してくれるのだから」としばらく様子を見るという。
現在応募者数は55人。うち県外から36人の応募があった。年齢は30代~70代で、湊線再生に力を貸そうと、北は北海道、南は九州から応募書類が届いた。
社長の任期は1年(更新制)で、年俸は約700万円。性別や鉄道事業の経験は問わない。同課によると、「職種は鉄道関係者が多く、ほかに経営者や中には鉄道の保存事業に尽力した人や鉄道マニアも」。女性の応募者は今のところいないという。
書類審査を通過した対象者は今月24日に面接審査を行い、本間源基市長が最終決定を行う。
大子町 無償農園付き住宅 申込者11倍超人気
茨城新聞(2008/01/17)
16区画に179組
大子町が、定住促進策の切り札として募集した、町有地20年間無償貸し出しの農園付き住宅「山田ふるさと農園」が好評だ。同町企画課のまとめでは、申込者数は全16区画で179組にも上り、平均11倍超の人気ぶり。この中から同町にとってより良い条件を満たす16組の選定作業が現在進行中だ。最終決定は3月上旬になる。
「予想以上の反響。田舎暮らしを支援する自治体は全国にたくさんあり、20年間無償貸し出しという条件の提示が効果的だった」と同町企画課は話している。
集計によると、平均倍率は11.2倍。16区画の中で最も面積が広い区画(1745平方メートル)は一番人気が高く50倍、最も低い区画でも4倍だった。
申込者の平均年齢は56.1歳。定年後の田舎暮らしを求める団塊の世代が中心だが、30、40歳代の子育て世代も多いという。
申込者の住所は最も多いのが東京45組、次いで神奈川33組、埼玉29組と続き、本県から申し込んだ24組も含めて大半が関東地方だった。遠くは兵庫や愛媛、海外では英国在住の日本人からも申し込みがあった。
希望の生活スタイルについては、定住が85組、二地域間居住が88組とほぼ半数ずつだが、二地域間居住のうち30数組は将来的な定住を予定。ふるさと農園は農作業のほか、レストラン経営や創作活動の拠点に考えている人もいた。
今後、町では、書類による一次選考、面接による二次選考を経て居住者を決定する。綿引久男町長は、「これまでの経験を生かし、大子でも積極的に活動してもらえる方を選びたい」と話している。
マスコミやネットの宣伝力がいかに強力か、1月17日に新聞に掲載された二つの記事が雄弁に物語ってくれています。ひたちなかの「湊線」も大子町の「山田ふるさと農園」も、一昔前なら大きな反響を呼ぶことはなかったかもしれません。
情報化時代の真ん中で、どんな地方の小さなまちでも、企画さえしっかりしていれば、全国にその町のすばらしさを発信できる良い事例となりました。
ガンバレ、湊線!大子町!
(引用記事の中の写真は井手よしひろ撮影)

