JR常磐線の特急料金値上げ問題がクローズアップされています。来春3月14日の「上野東京ライン」開業します。上野東京ラインによって、上野駅発着の常磐線の一部列車が、東京駅・品川駅に乗り入れることになり、利便性の向上が期待されています。
反面、自由席特急券やフレッシュひたち回数券、特急定期券が廃止されることになり、利用者の負担増が大いに懸念されています。例えば、現行の特急定期券は、水戸~上野間で36,600円、フレッシュひたちの自由席回数券は28,800円(月20回利用)ですが、上野東京ライン開業後の新しい料金体系では58,000円と2万~3万円もの負担増となります。この金額は、宇都宮~上野間で新幹線を利用した金額よりも高くなってしまいます。
こうした状況から県や沿線市町村は、JR東日本に対して特急料金の見直しを強く求めていました。これを受けて、JR東日本は、通勤通学の定期券を利用している人を対象にした新たな割引制度『定期券用ウィークリ料金』を12月22日発表しました。
新たな割引制度は、これまでのように1か月単位の販売ではなく、1週間単位の販売で、水戸駅から上野駅までの料金は10,460円となります。1週間の間に使うことができるのは、週5往復までです。この場合、月間の料金(20日間利用)に換算すると45,327円となり、現在の割引制度と比べると8,727円あまり高くなります。現行のフレッシュひたち回数券よりは16,527円割高です。
現行水戸~上野間は、1カ月の通勤定期代が56,370円、フレッシュひたちの自由席回数券が28,800円ですので、合計金額は85,170円。それが、改訂後は定期代56,370円、定期券用ウィークリ料金が45,327円で合計金額は、101,697円と10万円を超えます。
地方創生が叫ばれ、地域の活性化が政治の大きな課題とクロースアップされる中、公的な性格が高く、常磐線という茨城県にとっては、ほぼ独占的な占有率を持つJRの料金体系の見直しは、到底納得できるものではありません。
県議会公明党としては、12月25日、水戸支社に対して要望書の提出を行いたいと準備しています。
参考:2015年3月14日のダイヤ改正について(2014/12/19)
参考:『定期券用ウィークリ料金』を販売します(2014/12/22)
井出さんへ
私は、現在、東京の事業部に毎日通勤で十王から日立駅で特急定期で上野駅経由東陽町まで通っています。
この特急定期券代は、ウイークリー定期券の為、会社からの補助金が廃止される予定でいます。
現在は、従来の3ヶ月定期から一ヶ月定期に変更され、一週間定期に改悪されようとしています。一ヶ月定期とフレッシュ日立特急回数券の復活できるように申し入れを宜しくお願いします。
JRは非常に公共性が高く、公共団体に近い立場です。
また、都内とは異なり、JR以外のメトロ・私鉄等はTXという限られた地域を除き、選択肢がありません。
地方創生が叫ばれる中、値上げは逆行しています。
また、県の要望書にはフレッシュひたち回数券を想定しておらず、実際は今回の記事のとおり、もっと安く利用できています。
発表された『定期券用ウィークリ料金』は、有効期間が7日間で、そのうち5日間の往復を使用する前提となっており、例えば祝日や急な休みの場合は使いきれず余ってしまう等、制約が多く、非常に使い勝手が悪いものです。
ぜひ、記事のとおり、現行の負担を変えない制度にしていただく、ご努力のほどよろしくお願いします。
非常に期待しています。