2016年新たな年が明けました。今年は申年です。1956(昭和31)年に次いで戦後2度目の丙申(ひのえさる)です。日本民主党と保守党が大同合併して自民党(保守合同)が生まれ、「もはや戦後ではない」と経済白書が宣言したのが1955年。公明系の無所属候補が参院選に初進出した年で1956年です。十二支の「申」は「伸びる」が語源で、体が軽快に伸び伸びと動く「猿」を重ねたとされています。
そんな1956年に私は生を受けました。そして5度目の年男。還暦を迎えます。
課題・懸案が山積し身の引き締まる新年の船出ですが、「希望と安心の地域と日本」を創るため、伸び伸びと闘い勝利する1年にしていきたいと思います。
昨年は、保守・中道連立政権のもとで、政治がグイッと前に進んだ年だったと言えます。2年越しの議論を経て平和安全法制が整備され、軽減税率も食品全般と新聞を対象とすることでまとまりました。また、冷え込んでいた中国や韓国との関係も、公明党のリーダーシップで一歩前進の年になりました。
今年は、こうした「前進」「好転」の流れをさらに加速し拡大していかなければなりません。
一世を風靡した名著「不確実性の時代」を著したガルブレイスは、「自分がしたことで最も重要なことは、米国がインフレや経済危機に陥らないで大変な時代を乗り切るのに貢献したこと」と述べています。政治・政治家の国民に対する責任は、「何を言ったか」ではなく「国民のために何をなしたか」です。本を書いたことよりも第2次大戦中に米政府の政策責任者として、国民に貢献したことを誇りに思うとの言葉からは、苦難を乗り越え、行動したとの自負が伝わってきます。
平和安全法制を「戦争法案」と決めつけ、どのようにしたら日本の平和が守れるかという具体的な議論や行動を放棄した一部野党やそれに加担するマスコミ。「消費税抜きで日本の社会保障は守れる」とデマ宣伝を垂れ流す共産党。私ども公明党は様々な批判を受けようが、具体的な行動と実績で、国民の皆さまの負託にこたえていきたいと思います。
私は現実の中で行動する際に、改めて3つの点を確認しておきたいと思っています。
申年といえば、年賀状などの「見ざる、言わざる、聞かざる」との三猿を描いた方もいらっしゃいました。この三猿にちなんで、「よく見る、よく聞く、よく言う」ということです。
何よりも現場に立ってよく見ること、しっかりと現場の声を聞くこと、そしてそこから考え抜いた具体的な政策、提言を力強く言い切ること、丙申生まれの年男の戦いにご注目ください。