井手よしひろ県議ら茨城県議会総務企画委員会の一行は、7月6日午後、佐賀大学海洋エネルギー研究センター(IOES)を訪れ、海洋温度差発電の実証プラントなどを現地調査しました。
IOESは、平成13年度、文科省の補正予算を受け、総工費45億円で佐賀県伊万里市に建設されました。平成15年に竣工し、海を利用したエネルギーの研究・教育を行っています。
海洋エネルギーとは、具体的には海洋温度差発電、海洋潮流発電、海流波力発電などがあります。この中でもIOESでは海洋温度差発電の世界最先端の研究施設となっています。
海は太陽熱を伝えづらいために、海面と深層では大きな水温の差が生まれます。通常、水は100度で沸騰します。発電機は、火力や原子力で高圧の水蒸気をつくり、タービンを回転させて電気を作り出します。この水に当たる物質を作業流体と呼びますが、低温で沸騰するアンモニアなどを使用すれば、海面の温かい海水と深層の冷たい海水で、作業流体を沸騰させることと液体の戻すことが無限に可能となります。これが海洋温度差発電の原理です。
IOESでは、海洋温度差発電をコアに燃料電池に欠くことができない水素の生成や海水淡水化などトータルな海洋エネルギーの研究開発にあたっています。
質疑応答では、千葉県の袖ケ浦の富士石油での温排水を利用したプラントや沖之鳥島での実用化装置などについて説明がありました。
参考:佐賀大学海洋エネルギー研究センターのホームページ