8月10日、井手よしひろ県議は、茨城県県北地域の活性化を目指すグリーンふるさと振興機構の審問機関であるグリーンふるさと有識者会議に出席しました。
昨年春以来4回目となるこの会議は、5月に新たにブルーツーリズムの拠点としてオープンした北茨城市漁業歴史資料館「よう・そろー」を視察しました。その後、各自治体で行われているグリーン・ツーリズム、ブルー・ツーリズムの具体的な取り組みの事例報告と課題についての意見交換が行われました。
具体的な事例報告は、北茨城市、常陸太田市、大子町、城里町の4市町が行いました。
北茨城市は、海と山にまたがる豊かな自然資源を背景に、農林業の体験や食材の提供などを通して地域の活性化を図る「マウントあかね」を平成12年5月にオープンさせました。平成16年には国の構造改革特区制度を活用し、「どぶろく特区」の認定を受け、「どぶろく」を製造し振舞う農家民宿3軒が誕生しました。また、今年5月には前述の「よう・そろー」がオープン。7月には隣接して市場食堂が開業しました。まだまだ知名度が低いことや体験メニューの充実などの課題が報告されました。
常陸太田市の大久保太一市長からは、常陸秋そばオーナー制度のそばづくり体験活動や古民家を活用した民宿の取り組みが紹介されました。常陸太田市内の金砂郷地区は、「常陸秋そば」の原産地として全国的にも有名であり、そばの種蒔きから刈り取りまでを体験するオーナー制度が好評です。1万円から1万5000円と会費は高額にもかかわらず、平成18年度の参加者は述べ389人に上りました。古民家を活用した民宿では、古民家の宿「荒蒔邸」、農家の宿「沼田邸」が有名です。いずれも里美ツーリズム研究会が主催し、年会費1万円、一泊ひとり2000円をいただき、田舎暮らしを体験していただいています。「いろり」で楽しむ、「かまど」を使う、「蚊帳」の中で寝るなどの楽しみを提供しています。年間の利用者は述べ400人に上っています。
大子町では、積極的に都会からの居住を促進するプログラムの計画が綿引久男町長から報告されました。町が使用していない町有地を、町外からの移住者に20年間無償で貸し出し、町内の事業者や地元産材を使用して自宅を建設した場合は50万円を助成するなど、思い切った施策を検討していることを説明しました。また、田舎暮らしの情報をどのように一元的に発信するかなどの課題があるとしました。