みなさんこんにちは、茨城県議会議員の井手よしひろです。
昨年(2011年)は、東日本大震災、福島第一原発事故と私ども茨城県民にとっては、大変多難な一年でした。
反面、「頑張ろういばらき!」「絆」などの言葉に象徴されるように、人とひとの結びつきの重要性が再確認された一年でもありました。
私ども公明党の4人の県議会議員は、復興復旧の最前線で県民の皆さまと労苦を共にし、現場の声をたくさんお伺いしました。これらを692項目にわたる「新年度予算に関わる要望書」に取りまとめ、12月13日に橋本知事に提出しました。
2012年、新たな年の活動のポイントは3つあります。
その第一は、茨城県の復興のために全力投球。特に、県民の一人ひとりの震災復興や中小企業の再建のために直接お手伝いできる施策の展開を図ってまいります。
茨城県の震災被害や原発事故での風評被害は、東北3県と比べても、決して小さいものではありません。その被害想定は2兆5000億円に達しています。しかし、テレビや新聞など、マスコミでの報道が少ないせいか、政府の復興支援は東北3県に片寄り、文字通り、「茨城は忘れられた被災地」となっています。
私ども公明党は、国会議員と連携して、被災地に等しく復興の手がさしのべられるよう、国に働きかけてきました。
その結果、復興のための中小企業グループ補助金やグリーンニューディール基金など、茨城への予算が確保された政策も数多くあります。
特に、国の新年度予算で500億円が計上された、中小企業等のグループに対する復興補助金については、日立市を中心とする県北地域での補助採択に全力を上げてまいりたいと決意しています。
2つ目の活動のポイントは、東海第2発電所の再稼動問題や放射能対策です。住民の不安解消無しに東海第2発電所を再稼動させることは絶対に許しません。東海第2発電所の再稼動には、
①福島第1原発事故の収束
②15メートル級の津波に対する防潮堤などの対策の完了
③新たな原子力施設防災のための範囲、30キロ圏内での避難体制や災害対策本部などの整備が完了している必要があります。
この3つの条件が満たされなければ、東海第2発電所の再稼動は許されません。
また、放射能対策、健康問題については、徹底した放射性物質の検査体制の整備、除染活動の推進、県民特にこども達の健康診断の実施が必要になると考えています。
1月1日から国の「放射性物質対処特措法」が全面施行されました。日立市を含む茨城県内の20市町村が、「汚染状況重点調査地域」に指定され、国の費用で放射能の除染が行われることになります。
しかし、この除染の範囲は、字単位で平均値が1時間あたり0.23マイクロシーベルトを超える地域に限定されます。局所的に放射線量が高いいわゆるマイクロ・ホットスポットに対策に自治体が特に力を入れる必要があります。子どもたちの健康を守るためには、高性能の線量計を配備し、給食まるごと放射線検査やホールボディーカウンターによる内部被ばくの調査などを行うことを実現させていきたいと思います。
3つめのポイントは、県議会改革です。
厳しい県の財政を改革するには、県議会の定数の削減が必要です。民主主義の基盤である選挙の平等性を確保するには、選挙区の見直しが不可欠です。
私、井手よしひろは、現在65ある議員定数を50台に削減することをマニフェストで公約いたしました。
県民のための議会改革をリードしてまいる決意です。
ここで、2012年の日立市の課題と展望をご紹介します。
震災復旧の関連では、日立市役所や池の川の中央体育館などの新築工事計画が注目されます。
東日本大震災で、日立市役所は、壁の亀裂等が著しく、安全性の確保が困難であったため、災害対策本部などの防災拠点としての役割を果たせませんでした。建物の安全性確保だけでなく、施設の老朽化、狭隘化、バリアフリー化への対応といった課題もあるため、市役所を建て直しすることになりました。ことしは、その基本的な計画が検討されることになっています。
医療関係では、日立総合病院に県北地域の救急医療の拠点「救命救急センター」の工事が進んでいます。
日立総合病院は、震災で大きな被害を受けましたが、すでに本館の解体工事も始まっています。9月には、私どもも導入に積極的に関わった、医術支援ロボット「ダビンチ」も北関東で初めて稼動するなど、救急医療やがん拠点病院などの機能が益々強化されています。
救急救命センターが完成すると、その機能を補完する2次救急の充実が課題となります。日立市内では秦病院、高萩協同病院、北茨城市民病院などの整備にも全力を挙げてまいります。
公共事業の関連では、JR日立駅の駅舎と東西の駅前広場の工事が完成します。日立の玄関口が、すばらしい市民や観光客の交流スポットに変身しています。
常陸多賀駅前広場の大規模改修工事も夏までには完了することになります。多くのご要望をいただいた多賀駅前交番も実現することになりました。
大みか駅では、旧日立電鉄線を活用したバス専用道路(BRT)の整備事業もスタートすることになっています。
道路整備では、懸案だった日立山側道路、県道日立笠間線の石名坂から大久保町までの区間が春に完成します。国道6号の石名坂4車線化工事の一環として、大みか町6丁目交差点の全面改良工事も、同時期に完成する計画です。
日立市南部から多賀地区の交通渋滞が劇的に緩和されることが期待されています。
この他、瀬上川の浸水対策や南部図書館の建設工事も具体化します。
日立港への東京ガスの天然ガス輸入基地建設も順調に進んでいます。原子力発電に偏らない、多様なエネルギー施策の展開が求められており、この日立港の新エネルギー基地整備も全国的に大いに注目されています。
震災復興から希望あふれるまちづくりのために、2012年は大変重要な一年となります。
県議会議員の井手よしひろは、何よりも地域の皆さまの声をしっかり受け止めながら、すべての課題に果敢に挑戦してまいります。
これまで以上のご指導ご鞭撻の程、よろしくお願いいたします。