茨城県が、鹿島特定公共下水道・深芝処理場で整備を進めてきた風力発電設備の工事が完了し、本格運転が開始されました。2月2日、運転開始に先立ち橋本県知事、地元県議、神栖市長らが出席し、風力発電設備運転開始式が行われました。
この風力発電設備は、県事業として初めて導入したもので、地上高さ約120メートル、直径約80メートルの風車で2000キロワット/hの発電能力を有しています。全国の下水処理場に設置された風力発電設備のなかでは、最大規模をほこる施設です。
深芝処理場で使う年間電力量の2割にあたる442万2000キロワットを賄うことが期待されています。温暖化効果ガス(CO2)も年間1400トンの削減が見込まれています。
深芝処理場の風力発電設備概要
- 設備概要:2,000kw発電設備:1基
- 風車高さ:約120m、直径約80m
- 風車機種:SUBARU80/2.0(日立製作所と富士重工が共同開発)
- 事業年度:平成21年度から平成23年度
- 総事業費:約6億円(県負担分約3億円)
- 補助金内容:新エネルギー導入促進協議会(経済産業省所管)の補助(補助率:2分の1)
東京新聞の取材に対して、橋本昌知事は「東日本大震災や福島第一原発事故があって電力多様化が図られる中、いいタイミングで完成してうれしい。省エネや今夏の節電にも役立ってくれることを期待しています」と話しています。
なお、この県の風力発電施設の完成により、茨城県内で稼動する風車は56基になりました。
井手よしひろ県議は、県が風力発電や太陽光発電などを積極的に事業化し、電力確保の多角化や施設(所有地)の効率的な活用を推進しています。
参考:SUBARU WIND TURBINEのホームページ